薫り高く、柔らかい、それでいて場を選ばない白いあなたに首ったけ(ビールの話)
飲み物全般を通して言えることは、基本的に甘口のものが好きです。
果実や茶葉など原料の香りが芳醇で甘みを強く感じられる飲み物を、アルコールの有無に関わらず気に入って飲みます。
したがって
・フルーツジュース
・デザートワイン含む白ワイン
・白ビール
・ラガー
・日本酒
などを頻繁に手に取ります。また応援してるサッカークラブのスポンサーでもあるので、大手メーカーの中では基本的にサッポロビール贔屓です。就活落ちたけど。
特に最近はコンビニ限定醸造のビールやクラフトビールの隆盛もあり、何を口にするかで非常に頭を抱える時間も増えました。
逆に苦味・酸味の強い飲み物や煙たくて重い飲み物は全く口に合いません。
加えてリキュールやスピリタス以外の割って飲むことが前提の飲み物もダメ。
まず一杯飲みきるのが辛いという壁にぶち当たります。
・赤ワイン(特に辛口・フルボディ)
・紅茶のアールグレイ
・黒ビール
・焼酎全般
は大敵です。特に翌日の強烈な頭痛や当日の夜中の突然の吐き気に見舞われる経験に苛まれたウイスキーと黒ビールは、今後飲まなくていいなら一生手に取らないレベル。
一応数年前にギネスマイスターを取得はしましたが、完全にペーパードライバー状態。
ということでここからは好きなビールを列挙していきたいと思います。
前半は大手メーカー商品の中でのお気に入り。
まずは「サッポロクラシック」。
好きな色はと聞かれ「青と白と金」と答え、幼稚園の頃から折り紙の束を見つけてはこの三色だけ優先的にぶち抜いてきたクソガキからするとパッケージすら愛らしく見えますね。とても香りが高くて、口当たりが柔らかい。それでいて肉や揚げ物など濃い味の食べ物にも絶妙にマッチングするバランス感覚。
美顔系で標準体型。柔和な態度で周りを魅了するタイプ。
近畿圏在住でもスーパーなどで置いているとまず手に取らないことはありません。ちなみに札幌に1年強住んでいましたが「サックラ」と略して爆笑されたことがあります。地元の方は言われないんですね。
続いてもサッポロビールより「冬物語」。10年たった今でもEvery Little Thingの「恋をしている」が起用されていたCMが一番印象的な期間限定商品。サッポロクラシック同様パッケージから愛せる仕様で、クラシックよりなお口当たりが丸く、それでいてスッキリと飲める味わい。
ベースは似てるけど、クラシックより少し可愛い系。妹・弟感。
はい、サッポロ三連発。大トリは「華みやび」。エビスの上位置換とも言える価格とパッケージから、上面発酵の良さを更に強化した至高の一杯が登場。市販されている大手メーカーの白ビールならコレに勝るものはないと言いたくなるレベルで、喉越しはそこそこに甘みと香りが非常に強く、かと言って甘ったるい・くどいと言った感想が出ないほどにキレもある超新星です。
ザ・愛され人種。丸っぽい。甘え上手。長所がわかりやすく、好き嫌いは別れます。
続いてはお気に入りのクラフトビール。北から順に。
北海道は旭川駅から徒歩数分「大雪地ビール館」の萌芽(ヴァイツェン)。
アルコール度数・炭酸ともに控えめで小麦の甘さと香りを邪魔しないように作られたとても優しい一杯。デザートビールとして出されたり、喉越し特価の大手メーカーのラガーがきっかけで「ビールちょっと苦手……」という方にも自信を持って支給できたりもするでしょうね。
笑顔の似合う控えめなタイプ。自己主張はしないけど、必ず組織にいてほしい。
ヴァイスビアを飲むにあたって分水嶺になる「バナナ臭」とも例えられる小麦の強い香りと、小麦の甘さが抜群に引き出された一杯。一方でIPAやピルスナー顔負けの炭酸ガスの多さも特徴で、とても飲みやすい味から喉をガッツリえぐってくる強烈な喉越しもまた魅力。ジンギスカンと合わせても全く遜色なし。
ナイスバディ。誘い受け。小悪魔。ドS。
横浜DeNAベイスターズ開発のクラフトビール「ベイスターズエール」と「ベイスターズラガー」。
「野球を肴にスタジアムで飲める環境を作ろう」という球団のヴィジョンから開発された、プロスポーツチーム初のクラフトビール。東北楽天ゴールデンイーグルスも昨年クラフトビール開発されましたね。
両方とも喉越し・味・香りがいいバランスでまとまっており、球場の雰囲気と合わせても贔屓目なしにして、飲む価値のあるビール。個人的には少し甘口のエールの方が好き。ピルスナーはバーベキューや焼肉のときに是非合わせたい、ぐいっと飲める少し辛口さん。次にスタジアムへ行った際には全種類制覇を目指したい所。
可愛い系とキレイ系の双子ちゃん。
愛知県のクラフトビール「ミツボシビールヴァイツェン」(写真一番左)
クローブの効いた、甘いふわっとした香りに白ビールっぽさをとても強く感じる一本。瓶のまま飲んでもその芳醇さを楽しめるので、横着せずグラスに入れると本当にアロマテラピー宛らの感覚を享受できそうです。
聞き上手なコミュ強タイプ。結構誰とでも仲良くできちゃう。
兵庫県は神戸・六甲ビールの「ホワイトマドロス」(手前の二杯)。
柑橘系の香りも加わった至高の一杯。樽生の白ビールを愛顧するようになったのはここで働き(アルバイト)、コレを飲ませてもらった機会があったからこそ。いわゆるバナナ臭という表現を知ったのもこのビール。強烈な甘味と尾を引く甘い香りは、初体験にしてK点超えの超衝撃。限定醸造で店でしか飲めないのが残念で仕方ない一方、コレのために神戸に行く口実も出来るとも言えます。
百戦錬磨。かなりの玄人。豊満ボディに溢れる母性。Mamma Mia!
門司港地ビール工房 – できたて地ビールと石窯焼ピッツァや本格ジンギスカンを心ゆくまで
出会いは地元ではなく、京都三条商店街でのビールイベント。濃厚な味・ねっとりとした濃密な泡・そして濃い香り。特に口に入れてもちゃんと味がして、口に入れてもなおきめ細やかさをキープできる泡の感触は新感覚でした。上記のビールも全て「泡まで楽しめる」と自負していますが、ここまで口当たりの良い泡は前代未聞。京都市内の商店街と北九州市のサッカースタジアムでしか味わっていないので、いずれ工房を訪れてカレーやピザ・ジンギスカンなどと一緒に浴びるほど飲んでみたいものです。
着痩せするタイプ。喋りと雰囲気から人を和ませるかなりの癒し系。
こんな感じです。写真があまりにお粗末なのと、擬人化の文章に少し目の当てられない性癖が出てしまったのは不徳の致すところではありますが、愛ゆえの暴走です。
共通点としては
・バナナ臭とも形容される強い甘い香り
・小麦の風味が活きた甘めのテイスト
・柔らかくまろやかで味を感じる泡
です。要は「ゲロ甘」ですね。著者の人間性を示唆してんのかと思うほど。
他にも
・長野県のヤッホーブルーイング
海外だと
・スペインのエストレージャ・モレンテ
・スイスのヴェデット
・ベルギーのヒューガルデン・ホワイト
・フランスのクローネンブルグ・ブラン
なども好きです。結構ピルスナーとかベルジャンスタイルにも手を伸ばしていますが、「白くて香り高い」という部分は譲れないのが顕著ですね。
高温多湿の日本の夏に合わせ喉越し一点突破型にしたビールや、飲み会の場の同調圧力で飲まされるビールを心から嫌う身としては、少しでも多くの人が「ビールって美味しい」「楽しく飲める」「色々なビールがある」ということを知っていただきたいとしか思いません。多様性大事。
みんなでビールを楽しもう!Prost!!!!